中国のペット事情

今や世界最大のペットマーケットである中国

中国は4000~5000年という長い歴史のある国ですが、古代中国の頃よりペットとして動物を飼育してきたという記録が残されています。

最古の記録として紀元前221年に成立した統一王朝である秦の宮廷で犬が飼育されていたとの記述が「史記」に見られます。

宮廷内で飼育されるペットは愛玩動物として可愛がられるものであった一方で、一般市民の間でも狩猟や害虫駆除の目的で犬やネコを飼育するということが広く行われてきました。

時代が変遷していくことで家畜以外の目的でペットを飼育する人も増え、中国最初のペットブームとなったのは清代後期に西太后が犬を飼っていたことによる犬ブームとされています。

世界大戦前までは比較的ゆるく数多くの種類のペットが幅広く飼育をされてきたのですが、第二次大戦が終わった直後の頃には衛生環境の改善と食糧不足が重なり「イヌ狩り」と称した大規模な駆除が行われてしまいました。

再びペットを飼育するという習慣が復活をしたのは1970年代に入ってからのことで、改革開放政策が始まったことにより海外のペット習慣が中国にも持ち込まれることとなりました。

しかし北京で正式に犬が飼育できるようになったのはさらに遅れること1994年になってからのことで、以後経済発展の波とともに幅広くペット飼育が行われることとなっています。

現在世界第二位の経済大国となっている中国においてはペット市場の成長も著しく、圧倒的な人口の多さも相まって世界有数のペットビジネスの展開する国となっています。

中国国内でのペットビジネスの市場規模は1兆円を超えており、ペットフードの売上だけを見ても日本の約14倍という数字になっています。

急激な発展の裏にある間違った飼育が問題化

中国国内において最も人気の高いペットは何と言っても犬です。
特に急速に経済発展をしたということもあってか入手が難しい高級犬種に人気が集中しており、有名品種であるブランド犬を飼育することが社会的ステータスとして機能している面もあります。

しかしその一方で長らくペット飼育に関する習慣が停止していたことからペットを飼育するという文化的習慣やマナーが追いついておらず、しばしばトラブルとなってしまうこともあります。

中でも特に深刻なのが狂犬病に関する問題で、人間に感染した場合致死率は100%と言われる重篤な病原菌である狂犬病ウイルスに対して全く保護政策が行き届いていないというのが現状です。

飼い主のマナーも問題で、散歩の時にリードを付けずに自由に走り回らせている場合も珍しくなく、しつけがされていない犬が周囲の人に吠えたり咬みついたりといったようなことも当たり前の近隣トラブルです。

投稿者: SLour7uk