オハイオ州猛獣脱走事件

オハイオ州猛獣脱走事件について

アメリカのオハイオ州で個人所有の飼育場から猛獣が逃げ出すという事件が2011年10月に起こりました。
数十頭の外来種が射殺されており、大きな事件となったので御存知の人も多いはずです。

マスキンガム群アニマルファームという個人所有の飼育場だったそうです。
この飼育場を所有するテリー・W・トンプソン氏は自身がペットとして飼育していた数十頭の外来種を檻からはなした後に、自ら命を絶っています。
騒ぎを聞きつけた警察が出動し、全部で48頭もの動物を射殺しました。
逃げ出した動物は、ベンガルトラとライオン、ピューマにハイイログマ、ヒヒとオオカミ、ツキノワグマ、ヒョウ、サルです。
この内、射殺されなかったのは、ヒョウが3頭、ハイイログマが1頭、サル2匹のみとなっており、ほとんどが射殺されてしまった痛ましい事件だと言えるでしょう。

この事件を担当した地元のマット・ルッツ保安官は、その記者会見において射殺せざるを得なかった理由を話しています。
その理由を纏めると、日没までに1時間しかなかったこと、麻酔銃に使われる矢が充分になかったこと、の2つが主なものになります。
専門家の間でも、実際の麻酔薬はその効果が現れるまでに時間がかかること、また矢を打たれてしまった衝撃によって動物が驚いてしまった暴走する危険性があること、攻撃的になること、などの可能性があったことを認めており、警察が行った射殺も妥当な判断だったとしています。

この事件の問題点について

このオハイオ州猛獣脱走事件の問題点については、動物を射殺したか否かということではなく、
事件の張本人であるトンプソン氏が1人でペットとして多数の外来種を飼育できたことにあるでしょう。

これは法律の不備であり、トラやライオンなどの猛獣をペットとして飼育できた時点で、避けようのない事件だったと分析されています。
アメリカは州ごとで法律が異なるのを御存知のかも多いでしょうが、件のオハイオ州では外来種を無許可で飼育できる州です。
こうした州は実は少なくて、規制がゆるい少数派の州であり、市民が野生動物を飼育する時に、アメリカ農務省のライセンスも必要がないことから、その点が問題視されています。
また、トンプソン氏自身の飼育方法にも問題点があったとされており、残虐な行為を行っていると何度も報告があったことから、差し押さえが検討されたこともあったそうです。

実際にアメリカ国内でトラを飼育している人も多く、推定で5000頭ものトラが個人所有として飼育しているとの報告もあります。
野生のトラの個体数はおよそ3200頭ともされていますので、飼育されている方がはるかに多くの頭数だと言えるでしょう。
赤ちゃんのトラはとても愛らしいことから、ペットとしてプレゼントされることが多いのですが、最終的に成長してしまうと個体の大きさなどから手に負えなくなるケースも多いそうです。

また、トラの飼育が広まっている理由の1つとして、トラの骨は漢方薬の材料として珍重されてることから、ブラックマーケットなどで容易に売却することができることもあると考えられています。

投稿者: SLour7uk